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医療保険、貯蓄型?掛け捨て型?あなたに合ったプランとは。

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医療保険には、入院一時金や手術給付金として支給される「掛け捨て型」と、満期を迎えた際に、満期保険金を受け取れる「貯蓄型」があります。また、医療保険は、生命保険会社と損害保険会社の両方が扱える第三分野の保険商品です。今回は、掛け捨て型と貯蓄型の医療保険の特徴を説明します。

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  • 掛け捨て型の保険は、保険料は安いが途中解約してもお金が返ってこない
  • 貯蓄型の保険は、支払い額は高額だが積み立てた金額が戻ってくる

※ご契約にあたっては、必ず「重要事項説明書」をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、お問い合せください。
※取り扱い保険会社及び保険商品について、ご不明な点等がある場合には、お問い合せください。
※文中に記載の保険商品、サービスの名称及び内容は保険会社によって異なる場合がございます。

本文

生命保険と損害保険の違い

 

時代背景の変化とともに、医療保険の考え方も変化しています。予防医療の概念を取り入れた健康増進型の医療保険も出ています。例えば、加入時より健康診断などで健康状態が改善されれば、保険料が安くなるなど、従来にない考え方の医療保険が増えています。

医療保険の差を見る前に、そもそも生命保険と損害保険はどう違うのでしょうか。一言で説明するなら、「保障と補償」の違いと言えます。読み方はどちらも「ほしょう」ですが、生命保険は保障、損害保険は補償という漢字を使います。漢字が異なりますので、その意味合いも異なります。

 

保障とは?

 

物事や人の状態が損なわれないように保護して守ることです。つまり、保障の重点は「保護すること」にあるため、万が一の時は、保険金としてあらかじめ設定された金額が、定額で支払われます。

 

補償とは?

 

物事や人の状態が欠けている部分を、補って修正することです。つまり、補償の重点は「補うこと」であるため、万が一の時は、実際に損害を被った実費分だけ保険金がおります。特に損害保険会社の医療保険は、実損払いで期間も短期間なので保険料が安いという特徴があります。

 

掛け捨て型・貯蓄型の医療保険の違い

 

(1)掛け捨て型医療保険とは

 

現在、医療保険の多くは「掛け捨て型」です。掛け捨て型の保険は、途中解約してもお金が戻ってきませんが、契約者から集めた保険料を運用する必要がないため、貯蓄型と比較して割安な保険料で加入できます。しかし、長期間加入すると支払う保険料が徐々に高くなっていきます。

毎月の固定費となる保険料の負担が軽いということは、その分、別の支出にお金を回すことができます。また、浮いた分の資金を運用商品に回すことで、将来の蓄えに回すことも可能です。

その一方、掛け捨て型の医療保険では、解約返戻金や満期保険金がありません。保険に加入しても、病気やけがに見舞われずに給付金をもらう機会がなければ、保険料がもったいないと感じる人もいるでしょう。しかし、保険の意味合いは、万が一の互助(助け合い)の商品であることを再度認識しておきましょう。

保険料は高くなりますが、一度入院するとその後の保険料の支払いが不要になるP免(保険料免除)の特約もあります。これから高齢に差し掛かって入院する可能性が高まる場合、P免特約をつけることで、その後の医療保険代を無料にすることもできるのです。

 

(2)貯蓄型の医療保険とは

 

金融機関の窓口販売で、被保険者が亡くなった時に、支払った保険料がほぼ全額戻ってくる終身医療保険が取り扱われていた時期があります。一生分の保険料をまとめて支払う方式なので、その保険料は数百万円とかなり高額でした。

まとまった保険料を一挙に支払える一部の人には人気がありましたが、近年は超低金利の環境でもあり取り扱われなくなっています。

貯蓄型の医療保険は、入院などなかった期間に定期的に支給される「お祝い型」、保証期間に保険金の支払いがない場合、満期までの保険料が返ってくる「リターン型」、解約時に解約返戻金が戻ってくる「解約返戻型」があります。

ただし、貯蓄に回す部分が保険料に反映されますので、掛け捨て型より保険料は高くなります。

 

(3)その他

 

予防医療の概念を取り入れた健康増進型の医療保険も出ています。例えば、あんしん生命の「あるく保険」・・・・

 

自分に適しているのは掛け捨て型?貯蓄型?

 

保険料を低く抑えて、生活費や将来のための資産運用に活用したいと考えるなら、掛け捨て型の医療保険がいいでしょう。保険の種類も各社でさまざまな特徴があるので、比較して選択できるのも大きな利点です。

貯蓄型の医療保険は、せっかく積み立てたお金が無くなるのは惜しい、積み立てた保険料を万が一の時のために使う、借入をするなど、ファイナンスの一つとして活用したい人に向いている保険です。

医療保険は、国の高額療養費があるから不要と考える人もいるかもしれませんが、高齢化が進む中で、老齢期の入院では差額ベッド代や食事代、そして高額になりがちなおむつ代が発生します。家計や資産状況などを総合的に判断して、医療保険の加入の是非を判断すべきです。

また、掛け捨て型と貯蓄型の保険には、それぞれメリットとデメリットがあるので、代理店などに相談することで自分に合った医療保険が選択できるでしょう。

この記事の執筆協力

執筆者名

中村 伸一 (株)マネーデザイン代表取締役

執筆者プロフィール

学習院大学卒業後、外資系会計事務所、銀行、証券会社を経て、2014年FP会社である株式会社マネーデザインを立ち上げ、代表取締役に就任。
フランスの経済学者、トマ・ピケティが「21世紀の資本」で述べている通り、金融リテラシーの向上が日本の経済発展につながるという信念のもと、お金に関する情報発信や講演活動を行う。特に50歳以上の層に対し、その人の持つ「人的資源」とファイナンシャル・プランニングを合わせた「リ・ライフデザイン」を提唱し、個人の住宅購入、生命保険、資産運用アドバイス、相続・事業承継、中小企業の財務相談、企業研修などを行っている。

㈱マネーデザイン

保有資格
ファイナンシャルプランナー(AFP)、宅地建物取引士、高齢者住まいアドバイザー、
証券外務員1種、生命保険シニアライフコンサルタント、変額保険販売資格、海外ロングステイアドバイザー、日商簿記検定2級

募集文書管理番号
07E1-29A1-B20104-202101

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